竹バイオ炭を活用した学生デザインによるアクアポニックス・メディアベッド・システム実験

2022.3.28

2020年度に、学生4名によるアクアポニックス・プロジェクト”Feggie Aquaponics”[1]を学内の2号館バルコニーで開始しました。アクアポニックスとは、水耕栽培と魚養殖を組み合わせた農作物栽培手法です。メディアベッド・システムでは、メディアベッドと呼ばれる栽培槽に、土に代わるハイドロボール(発砲煉石)を使用します。ハイドロボールは、その多孔質の構造を利用して微生物を増やすことによって、魚養殖槽から排出されるアンモニア、亜硝酸を硝酸に硝化させ作物の生育を促進する機能が知られています。 研究では、竹バイオ炭をハイドロボールに対して10%、5%、0%の割合で混ぜ、竹バイオ炭がメディアベッドの微生物の生育にどのように寄与するのかを比較検証します。魚養殖槽からメディアベッドに流れる栄養素を含む水が、メディアベッドの上から5cmの高さまで到達すると、ベルサイフォンが開きメディアベッド内の水が別の水槽に戻されポンプによって魚養殖槽へ24時間循環します。このように、アクアポニックスは、従来型土壌中心農法が作物生産過程で使用する水量の約90%を削減できるクローズド・ループ・システム(自動循環システム)です。プロジェクトに参画した学生たちは、2学期を使って、独創的なプロジェクトのロゴを作成し、システムを支える頑丈な枠組みを作りました。そのほかに、従来型農業用ハウスの代替案として、PVCジオデシック・ドームのデザイン構造を採用して、気象変化に対応するビニールカバーの独自のデザインをしました。


[1] 英語のfishとveggiesを掛け合わせたプロジェクトの名前

© Ferdi

Experimenting with Bamboo Biochar Utilizing Student Designed Aquaponics Media Bed System

In 2020, 4 students joined the aquaponics project set up on the balcony in building 2 on the balcony. Aquaponics is a closed loop system utilizing fish and their effluents to provide nutrients to grow organic vegetables and fruits. This system reduces the amount of water to grow vegetables by more than 90 percent compared to traditional farming practices. Students produced a unique logo and product name Feggie (meaning fish& veggies) designed an attractive and very strong frame to support the system and calculated an original method to attach the vinyl cover to the geodesic dome during the two-semester project.

教員